morinosoyの日記

ライティングの練習も兼ねて、いろいろな記事を載せます。

ヴィーガン/ホリスティック栄養士とは?心身の健康に多方面からのアプローチを【ヴィーガン管理栄養士Piggyさんインタビュー後編】

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Vegan Falafel

 

ヴィーガン管理栄養士Piggyさんへのインタビュー後半では、Piggyさんがヴィーガン管理栄養士になったきっかけや、さまざまな活動の根底にある想いをお聞きします。

(※記事内の写真はすべてPiggyさんのブログからのご提供です)

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ヴィーガンとは?

 

ヴィーガンとは、ヴィーガニズムの定義である「可能な限り、動物の搾取を減らそうとするライフスタイル」に沿った人たちのことを指します。ヴィーガンの人は、肉・魚・卵・乳製品・はちみつなどの動物性食品の摂取をしないだけではなく、革製品の物や動物実験の行われた製品を買いません。「完全菜食主義者」とも訳されます。

 

"ヴィーガン"管理栄養士になったきっかけ

 

7歳の時から料理が好きで、家族が生活習慣病に苦しんだことから辛い思いをする人たちをサポートしたいと思い、日本で管理栄養士になったPiggyさん。

 

――ヴィーガンになったきっかけはなんですか?

 

大学を卒業して日本で1年半特別養護老人ホームで管理栄養士として働いたあと、カナダで栄養士として働くために現地の学校に通い始めたことがきっかけです。

 

カナダってすごく健康や環境に対して意識が高くて、学校のクラスメイトの8割から9割がヴィーガンもしくはベジタリアンでした。

 

始めはなんとなく「ヴィーガンって栄養がきちんと取れないから健康に悪いんじゃない?」と思っていて、自分事として考えたことはありませんでした。

 

友達のSNSにアップされた、畜産動物の飼育状況や肉食により進む環境問題を紹介するドキュメンタリーを見て、ヴィーガンって食事の問題だけではないのだと気付きました。

 

とくに動物にしていることが残酷に感じて、殺しに加担していた自分が嫌になり、すぐに「私もこれからヴィーガンになる」と言ってヴィーガンになりました。

 

――ヴィーガンになってから、今のようにヴィーガン管理栄養士の活動も始めたんですか?

 

そうですね、ホリスティック栄養士に加えてヴィーガンへのアプローチもする栄養士としても活動し始めました。

 

動物性食品を摂らないとなるとビタミンB12やタンパク質が不足するように感じると思うのですが、まったくそのようなことはなく、野菜や穀物、豆類など植物性食品で十分に補える。そういうことを伝えたくてTwitterInstagramブログでの発信も始めました。

twitter.com

ホリスティック栄養士とは?

 

ホリスティック栄養士は、自然食品や製品を使用してクライエントを治療する専門栄養士です。孤立した症状を治すのではなく、クライエントの全体を治療します。

 

栄養面だけではなく、クライエントのライフスタイル全体をみてひとりひとりに合わせた健康への提案を行うホリスティック(全体的)な介入をする栄養士です。

 

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Vegan Veggie and Chickpea Tart


住居の築年数や銀歯の有無など、環境の影響もみる栄養相談!

 

――ブログではホリスティック栄養相談も受け付けていますよね。日本では馴染みのない言葉ですが……

 

私の栄養に関する発信は日本の管理栄養士とホリスティック栄養士のミックスで、どちらかというとホリスティック栄養に関することが多いですね。

 

ホリスティック栄養相談では食事だけではなくハーブやヨガを取り入れることを提案したり、ストレスにアプローチしたりしています。ホリスティックはオーガニック食品や無添加食品を選ぶなど食べ物の質にも気をつかう、本当に大事な考えです。特に一番大事なのはホールフードであること。

 

管理栄養士さんによりますが、食べ物の質・住む環境・ライフスタイルなどに注目せず、食事や栄養のみを指導するのが大半です。ホリスティック栄養士はそういった食事以外のあらゆる方面から健康の維持や、健康になることを目指します。

 

ホリスティック栄養士は心の健康状態、ストレスレベル、睡眠の質、あとはクライエントさんによるのですがそれに加えて家が築何年かや、銀歯の有無も加味して健康状態を見ることもあります。

 

築年数が古くて木が腐っていると、有害物質が空気を汚染して脳に影響を与えていたり、銀歯が溶けて神経系に問題が起きていたりするんです。

 

食べ物や栄養だけを見るのではなくて、クライエントさんを取り巻いている環境にも目を向けて、ホリスティックな栄養指導をしています。

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――SNSやブログの他にも、いくつか活動をなさっていますよね。

 

いま抱えているプロジェクトは2つあり、ひとつは畜産農家さんがプラントベースの会社や野菜農家に移行する手助けをするというものです。もうひとつは慣行農家さんがオーガニック農家に移行する手助けをするもの。

 

他のヴィーガン管理栄養士さんとやっているのですが、進めるうちにいろいろな問題が出てきて。農家さんたちに口だけ出して移行にかかるお金などには関与しない、ということにはしたくないので、私たち自身にある程度の資金が必要だということになりました。

 

そこで、これらのプロジェクトにかかるお金を自分たちでまかなうために、最近プラントミルクの会社を立ち上げました。私は環境活動家でもあるのでサスティナブルな生産方法をとる会社にしたいと思っています。

 

日本でたくさんとれるお米を使ったライスミルクを生産・販売して、地産地消を目指すと地域貢献にも繋がると考えています。

 

東京で減農薬栽培で頑張っている農家さんのお米を使って応援したり、日本では生産できない食品もオーガニックやフェアトレードにこだわったり、「地球上に住む生き物すべてに優しい生き方をする」ことをコンセプトにやっていこうと思っています。

 

病院や介護施設、学校給食にも乳アレルギー対応でヴィーガンライスミルクを提供したいと考えています。

 

ここにも資金面での問題点があるのですが、とりあえずライスミルク専門店を立ち上げて売り上げの一部を『給食プロジェクト』と『移行プロジェクト』に回そうと思っています。こうしてみると、私がやっていることはすべてが繋がっていますね。

 

誰も置いてけぼりにすることなく、地球に存在する生き物すべてに優しい世の中を

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Vegan Picnic Lunch


――ヴィーガン管理栄養士として情報を発信するだけに留まらず、こういった活動を始めたきっかけはなんですか?

 

SNSでアンチヴィーガンの方々に「今まで畜産農家として生きてきた人たちはどうなるんだ、廃業になった人たちの仕事先はどうするんだ」と言われて、確かにそうだなと思ったんです。それまではヴィーガンを広めることだけにフォーカスしていてそこまで考えが及ばなくて。

 

私に出来ることを考えて、日本に移行サポート団体がないなら作ってしまえばいいじゃないかとプロジェクトを立ち上げました。

 

それからは地球や動物を守る中で誰一人として欠けてはいけない、誰も置いてけぼりにすることなく全部守れるような活動をしたい、という気持ちに変わりました。料理から始まり、今はすごく幅広く活動をしています。

 

いつも心の中にあるのは、「地球に存在している生き物に優しい世の中を作りたい」ということ。そういう世界を見たいんです。抽象的だけれどそれが自分の中で一番大切だと感じている思いです。

 

地球は一つしかないのだから、環境を破壊しないためにサスティナブルな生活をする。動物の犠牲も少しでも減らせるようなヴィーガンな生き方をして、もちろん人も大切にする。争いのない世の中にしていきたい。

 

編集後記

生活の中でヴィーガンを実践するだけにとどまらず、持続可能な社会を実現する際に取り残されてしまう人が出ないよう、さまざまなプロジェクトに取り組むPiggyさん。

 

お話を聞いていて、「すべてが繋がっている」とおっしゃったようにPiggyさんも自分のできることを一つ一つ行動に移した結果、より多くの人へのアプローチができる方法に辿り着いたように感じました。

 

 ヴィーガン生活に移行することはもちろん、目標を達成するためには一歩一歩着実に行動を重ねることが大切ですね。

 

確固たるポリシーのもと理想の世界に向けてパワフルに行動できるのは、健康であってこそ。Piggyさんのブログではヴィーガン料理のレシピや健康、栄養についてのTipsが紹介されています。

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レシピ作成やホリスティック栄養相談も受け付けているので、栄養面で不安がある方はぜひ一度ご相談してみてはいかがでしょうか?

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卒業式(卒業しません)

3月18日。とても天気がよくて、あたたかい光を部屋の中心で全身で浴びているにもかかわらず、今朝は気分が最悪だった。胃のあたりで蛇がとぐろをまき、肺は押し潰されたようで呼吸がままならない。

 

呼吸が浅くなると、動くことも休むことも難しくなる。なんとか不穏な兆候を誤魔化そうと、料理や野菜の下処理、家事に意識を向けて胸のもやもやを霧散させた。

 

散歩、散歩に行こう。こんな天井と壁が迫ってくるような場所からは出て、新鮮な空気を吸って、太陽光を直接浴びるのだ。

 

そうして家を出て川沿いを歩いていると、今日は大学の同期の卒業式だということに気付いた。そして、卒業年度生である私の学校のロッカーも今日付けで撤去されてしまうことも。

 

昨日送られてきた学校からのお知らせでその事を知り、なすすべがなかったのだ。置き勉はしない質なので、入っているのは確か学校指定の聖書とスリッパ。スリッパは、結構お気に入りだったんだけどな。あんな上品な黒のスリッパは、なかなか無いだろう。

 

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散歩中見つけた春

 

そんなことを思いながら、最近お気に入りの美術館に向かった。一階から二階へ、そしてまた一階へと無料の展示物をぐるぐると見て回る。

 

きのこの繁殖をモチーフとして編まれたもの、内服薬の形にシャツが縫われたもの、根や放射能など“見えないもの”をイメージして紙を縒り繋げたもの。

 

なかでも、真っ赤な塊が並んでいる展示が目についた。よく見ると、細い体に不釣り合いな大きな頭を抱えている人形のようだ。

 

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「Happy Set」富永明日香 テキスタイルの未来形展にて

 

人間は愚かな存在であると共に愚かなことを認められない生き物です。身に余る力を追い求めた結果、精神的にも物理的にも動けなくなっている姿を表現しました。――富永明日香

 

題名は「Happy Set」

 

作品紹介文を読んで、既視感はこれかと納得した。私が本当に酷い状態にあった時、幾度となくこの体勢になっていたことを思い出した。

 

足にも手にも力が入らなくて、胸は苦しく背筋を伸ばしていられない。座ることも辛ければ、寝転がっても辛さはちっとも減らずに増すばかり。頭だけがどんどんと内側から肥大していっているようなのに、視野は狭まり一点を凝視しているよう。

 

「身に余る力を追い求めた結果」か。今も変わらず追い求めてしまっている気がする。認めたくないのだ。

 

全てが「身に余る力を追い求めた結果」ではないと思いたいが、私はうつになり大学1年次に半年、3年次に一年間休学してそれぞれ数ヶ月間入院していた。

 

朝から具合が悪かったのは、いわゆる“普通の”道からそれてしまったことを改めて感じてしまっていたのかもしれない。

 

だが、なんだかんだ言っても今日はめでたい日だ。同期は卒業し、私は生き延びている。

 

おめでとう、私!休学しても諦めなかったおかげで、少なくともあと一年半は大学図書館を使い放題だ。祝杯をあげろ!今日だけは許せ!

 

 

 

 

 

ヴィーガン生活は難しい?ヴィーガン管理栄養士Piggyさんに聞いてみた!【ヴィーガン管理栄養士Piggyさんインタビュー前編】

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Vegan Eggplant Parmesian

 

今回はカナダでヴィーガン/ホリスティック栄養士として働くかたわら、SNSでも栄養情報や環境問題について発信し、ホリスティック栄養相談も行っているPiggyさんにインタビューさせてもらいました!

 

ヴィーガン管理栄養士Piggyさんへのインタビュー前半では、実際にヴィーガンに移行することは難しいのかPiggyさんの実体験も含めてお聞きしています。

(※記事内の写真はすべてPiggyさんのブログからのご提供です)

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ヴィーガンとは?

 

ヴィーガンとは、ヴィーガニズムの定義である「可能な限り、動物の搾取を減らそうとするライフスタイル」に沿った人たちのことを指します。ヴィーガンの人は、肉・魚・卵・乳製品・はちみつなどの動物性食品の摂取をしないだけではなく、革製品の物や動物実験の行われた製品を買いません。「完全菜食主義者」とも訳されます。

 

ヴィーガンに移行する際、苦労はあった?

 

――Piggyさんはペスカタリアンからベジタリアン、そしてヴィーガンへと段階を踏んで移行なさったんですよね。その期間がそれぞれ1週間ほどとかなり短かったようですが、スムーズに移行出来たのでしょうか?

 

そうですね、ヴィーガンになるまでの期間はかなり短かったです。動物が肉になる過程を見た時にもうお肉は食べられない、とペスカタリアン(肉を食べない)になりました。

 

その1週間後にたまたまtiktokで日本の旅館で魚がさばかれる動画を見て、魚に痛覚はないと聞くけれどそんなふうには思えなくて。お寿司も好きでしたが、ベジタリアン(肉・魚を食べない)に移行しました。

 

自分でリサーチしていくうちにアニマルライツアクティビスト、動物の権利と尊厳を守る活動をする人たちが牛乳や卵について言及している動画に辿り着きました。(オーストラリア発祥のアニマルライツグループAnnonymous For Voiceless)

www.anonymousforthevoiceless.org

 

牛は人工的に妊娠させられて、ミルクが出なくなったら捨てられて屠殺場で安いお肉にされる。卵を産ませるために鳥は酷い環境に詰め込まれて、太りやすく品種改良されて足が変形したり、胸が肥大してしまったりした末に、卵を産まなくなったら屠殺される。卵をとれるのはメスだけなのでオスはヒヨコのうちにグラインダーにかけられて殺されてしまう。

 

直接ではないけれど、牛乳を飲むことも卵を食べることも動物を殺すことに繋がるのだと理解した日からヴィーガンになりました。きっぱりと決めたので、苦労はなかったですね。

 

栄養面での心配は必要ない!

 

――ヴィーガンに移行する時点ですでにPiggyさんは栄養士の資格を持っていたのですよね。栄養についての不安はとくには感じなかったのでしょうか?

 

お肉はタンパク質、鉄分、ビタミンB12などの供給源ですが、そこを植物でまかなえればお肉を食べなくてもまったく問題はないので、栄養面に関しては不安はありませんでした。

 

実際に私が作成したプラントベース(植物由来の)食事プランでは、必要量の約倍量であるタンパク質が含まれていました。

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豆類と穀類を同時に食べることでアミノ酸スコアを上げたり、ビタミンCとノンヘム鉄を同時に食べたりなど、栄養素の効率的なはたらき方を意識することも大切です。

 

それでも食事で補えず不足してしまう栄養素は、サプリメントを摂取するが必要が出てくると思います。個人的にはサプリメントは好きではありませんが、動物を殺して栄養をとるよりもヴィーガン認証の人間が生み出した栄養サプリメントの方がよっぽどエシカルですよね。ブログではヴィーガンにおすすめのサプリメントも紹介しています。

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Vegan Stuffed Acorn Squash


生理痛が激減、風邪をひくこともなくなった

 

――ヴィーガンになってなにか心身の変化はありましたか?

 

いろいろあるのですが、とくに顕著だったのは生理痛・PMSがぱったり無くなったことですね。私はいつもPMSで頭痛や腰痛に悩まされていて、生理も部活中に貧血と痛みで倒れてしまうほど酷かった。

 

ヴィーガンに移行してからは、少し痛む時もあるけれど酷い状態になることはまずありません。気分の浮き沈みもなく、症状がぱったりなくなって自分でも驚いています。

 

風邪もひかなくなりました。以前は毎年1回は風邪をひいていて、高熱で緊急治療室に運ばれたことも。ヴィーガンになる前と比べて、野菜や豆類を毎日たくさん摂るようになったから風邪をひかなくなったのだと思っています。

 

野菜には免疫力アップに繋がる抗酸化物質が多く含まれていて、ビタミンも豊富。動物性食品は腸内で腐りやすく、腸内環境の悪化に繋がります。腸内には免疫システムの70~80%が集まっているので、腸内環境が悪くなると免疫力も低下して風邪をひきやすくなる。

 

動物性食品を食べることをやめて、そのサイクルを断ち切ったので免疫力が上がったのだと思います。ヴィーガンになってからは健康そのものです。

 

当時悩まされていたうつ病もかなり良くなって、ものごとをポジティブに考えられるようになりました。

 

――考え方にも好影響がみられたんですね。

 

優しくなれていると感じます。食べ物を買う時も、日用品を買う時も、衣食住すべてにおいて動物からの搾取をしていないものを選ぶことが影響していると思います。心が穏やかになりました。

 

できることから一つ一つ、段階を踏んで実践してみる

 

――これからヴィーガンに移行する人にアドバイスをいただけますか?

 

そうですね、栄養士としての立場からとアニマルライツアクティビストとしての立場からのアドバイスをしますね。

 

健康に関しては、心配しなくていいということを伝えたいです。ヴィーガンでも、タンパク質やビタミンB12ビタミンD、カルシウム、オメガ3の摂取などに気を付けていれば健康を保てます。体に悪影響のある飽和脂肪酸やLDLコレステロールの摂取減少が見込めることで、慢性的な病気リスクを下がり、肉食時より健康的になれます。

 

ホリスティック栄養士としてはオーガニックや無添加にこだわって、精製食品の摂取を減らしてホールフード*1で食べて欲しいです。

 

やったほうがいいことはたくさんあるのですが、全部一緒にやるのは大変なので、継続するためにはできることからひとつずつ始めていくのが大切だと思います。

 

例えば今週は小麦粉は絶対に食べない、代わりに米粉やオーツフラワーを使ってみる。それをクリアしたら、今度は白砂糖をやめてみる。

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Vegan Almond Butter Chocolate Cups


オーガニックに関しては、私も参考にしているEWGという団体が出している"Dirty 12(ダーティダズン)"、"Clean 15(クリーン・フィフティー)"という残留農薬が多い食品と残留農薬が少ない食品のリストを見て、残留農薬が多い食品をオーガニックにしてみるのがおすすめです

www.ewg.org

 

なにができるか自分で考えて、一歩一歩できることを増やしていくことが大切です。

 

お金を払うことは、投票することと同じ。一円一円の自分の選択の先を意識して

―― アニマルライツアクティビストとしてはどうですか?

 

アニマルライツに関しては、一歩ずつというのはあてはまりません。動物から搾取しているものにお金を払う限り、動物の犠牲は無くならない。

 

私たちが持っているお金、一円一円はどの会社を選ぶかという投票なんですよ。議員を選ぶ投票と同じ。

 

食の選択はお肉を選んでお金を払うと、そのお金がお肉の製造会社に入り、動物を殺すために使われる。買い物する時に自分のお金がどこに行くのか、その先で何が起こっているのかを自分でリサーチして欲しいです。

 

もちろんアニマルライツアクティビストの人たちが流している動画をたまたま見ることもヴィーガンになるきっかけになると思うのですが、そこで大事なのは「気になってもっと調べようとすること」です。自分から動物や環境に関してリサーチして、ヴィ―ガンになるかならないか判断してほしいです。

 

人から言われるのと自分で調べるのとではインプットされる情報量や意志の強さがまったく違うので、自分で調べることはヴィーガン生活を始めてからの挫折を防ぐことにも繋がります。

 

私もヴィーガンについて人から聞いただけのときは他人事として捉えていて、ヴィーガンになろうなんて考えもしませんでした。自分で調べて納得した上でヴィーガンという生き方を選択することが大事ですね。そうやって選択してヴィーガンになった人は、肉食に逆行することは滅多にないんじゃないかなと思います。

 

まとめ

 

Piggyさんがヴィーガンになって感じた心身の変化

・生理痛・PMSの症状がなくなった

・免疫力が上がり、風邪をひかなくなった

・ポジティブになり、心が穏やかに

 

ヴィーガン生活に移行する方へのアドバイス

・要点を抑えていれば、栄養面での心配はいらない!

(ヴィーガンの栄養についてはPiggyさんのブログで詳しく説明されています☆)

・オーガニック食品や非精製食品への移行は一歩ずつでOK

(参考にする各食品の残留農薬量の表→EWG's Shopper's Guide)

・自分で調べて、納得してお金を使うことを意識する



編集後記

 健康面でも環境面でもメリットのあるヴィーガン生活。まずはヴィーガン向け食品を買ってみたり、ヴィーガンカフェを利用したりなどを通して、動物を搾取していない会社を支援することから始めてみてもいいかもしれません。

 

Piggyさんのブログではヴィーガン料理のレシピや健康、栄養についてのTipsが紹介されています。レシピ作成やホリスティック栄養相談も受け付けているので、栄養面で不安がある方はぜひ一度ご相談してみてはいかがでしょうか?

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インタビュー後編では、piggyさんがヴィーガンを選択する理由やきっかけ、さまざまな活動の根底にある想いをお聞きします!

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*1:*ホールフード…「素材まるごと」や「自然食品」を表す語。全粒穀物や野菜、果物などの、未加工・未精製か可能な限り抑えた植物性食品のこと。

喜びを届ける場を作りたい、人気ブロガーryokaがライティングを始めたきっかけとは?

 LINE BLOGで「読むだけで女子力up間違いなし♥」な情報を発信し、新登場ランキング一位にまで上り詰めたryokaさん。今回はryokaさんがライターとしての道を選んだきっかけや、個人事業主としての今後の活動についてインタビューさせていただきました。

 

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着画モデルからライターへ。自分のスキ!を伝えたい

――現在大学の卒業を控えているryokaさんですが、LINE BLOGを始めたのは大学4年生になってからだそうですね。忙しい時期に始めたのは何か理由があったのでしょうか?

 

そうですね、大学4年生の8月頃に始めました。当時いろいろなことに興味があって、たまたま募集していた着画モデルに応募してみたんです。無料でアクセサリーを貰えるので応募したのですが、写真を送るだけでは申し訳ないと思いブログで紹介してみようと書いたのがきっかけで。

 

その後も着画モデルでアクセサリーをいただいたお返しとして書いていたら、アクセス数が伸びたことが嬉しくて、ほとんど毎日更新するようになりました。

 

――勉学との両立は大変ではなかったですか?

 

自分からInstagramインスタでハンドメイド作家さんに声をかけてブログに書かせてもらったり、毎日更新したりしていたので結構忙しかったのですが、自分の好きなもののよさを伝えたい!という気持ちが勝っていたので苦ではありませんでした。でもそれが大学院受検のちょうどいい息抜きにもなっていて。進路に対して不安を抱き始めていた頃でもあったので、自分の新たな得意分野も見出せていいストレス発散になっていました。 

 

喜んでくれたことがきっかけで、次々と記事を書くように

 

――LINE BLOGを始めてすぐランキング1位になるなど、華々しいスタートをきったryokaさんですが、本格的にライティングの道に進もうと思った決め手は何かありましたか?

 

ハンドメイド作家さんに完成した記事を送ったら、思っていた以上に喜んでくれて。他にも「この記事気に入っているから書いてくれませんか」と言ってもらったり、素敵な出会いが多くて人脈が広がっていったりと、地盤をいつの間にか築けていたことが大きいかもしれません。

 

何よりも、ありがたいことに私の書いた記事を読んで「モチベーションに繋がった」「涙が出るほど嬉しかった」と言ってくれる作家さんたちがいたことが一番の決め手でした。自分の人生でこんなに人を喜ばせることができることは他にはないのではないかと。自分のやりたいことで人の役に立った経験は始めてでしたね。

 

――やりたいことと求められることが一致したのですね。ライティングをお仕事としてすることには以前から興味があったんですか?

 

まったく考えたことなかったですね。趣味として始めたけれど、こんなに感謝されて人の役にたてることは他にないのではと思い始めて。大学院に行くよりもライターの仕事を本格的にしたい気持ちが強くなりました。そうするとこのまま無償で記事を書くだけでは生活が厳しいと思い、どうしたら稼げるかを考え、いま起業の準備を始めています。

 

この時に今まで無償で行なってきたことにとても助けられました。有償の記事執筆サイトを紹介してもらったり、アドバイスをもらったり。LINE BLOGをポートフォリオとして提出してウエディングのwebメディアのお仕事を頂けたこともありました。

 

たくさんの素敵な出会いのおかげで、お仕事を貰えることも

 

――気になる人に積極的に話しかけるなど、ブログの方向性をしっかり固めて頻繁に更新していたことがお仕事に繋がったんですね。

 

行きつけの美容室で「こういう企画を考えているんですけどコラボしませんか?」と世間話の中でお仕事を一緒にしてもらえることになったこともあります。自分がやりたいことを周りに言ったり、協力してもらいたいことや相談事があったらためらわずに声をかけたりする行動が良かったのかもしれません。

 

――今はどんなお仕事をされているんですか?

 

3つのwebメディアでの記事執筆と、4月から所属予定の出版社から頂いているお仕事、企業から依頼されたモデル撮影や記事執筆ですかね。モデルさんは今6人いて、企業のイメージに合った子と予定を合わせて撮影しています。

 

――モデルさんもryokaさんがインスタや撮影現場で声をかけて所属をお願いしたんですよね、すごい行動力。

 

本当は私はとても人見知りで、初対面の人にいきなり話しかけることができるタイプではないのですが、自分がしたい!と思ったことには驚くほど積極的になるみたいです。仕事という場になったらキャラが変わるみたい。

 

若い女性が安心して活躍できる場所を作りたい」ryokaさんが語るこれから

 

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――今後もライティングを続けていかれるとおもうのですが、将来の展望はありますか?

 

はい。自分の良さを一番出せるし、働き方も自分に合っていると感じているのでライティングは続けていこうと思っています。今準備しているのですが、今後は起業をして1年後には神戸に事務所を持てたらいいなと考えています。

 

女性のライフスタイルを発信するwebメディアをメインに、女子力UPプロデュースイベントやネットショップでのグッズ販売、動画配信をしていく予定です。個性豊かなモデルさんがいるので、彼女たちにインタビューをしたり美容法やライフスタイルを共有したりしていきたいですね。

 

――ryokaさんの活動の根底には記事を書いたりwebメディアを立ち上げることで、誰かの役に立って喜んでもらいたい、というのがあるように感じます。

 

はい。そのほかにも想いがあって。コロナ禍での就職難で才能があっても活かす場所がない子たちが周りにたくさんいるので、そういう子たちが活躍できる場を作りたいんです。フリーでやっている今も協力してくれている子たちと柔軟な働き方ができる、ポストコロナ時代に適応した会社を作りたいと思っています。



編集後記

 

LINE BLOGで「読むだけで女子力up間違いなし♥」の情報を発信しているryokaさんにライターになったきっかけと今後のプランをお聞きしました。記事を書いて喜んでもらえたことがきっかけで、読者にも働く人たちにとっても居心地のいい場所を作りたいと語ってくれたryokaさん。

 

人に喜んでもらうことに自身も喜びを感じ、それぞれがベストを尽くせる職場でできたコンテンツは今以上に素敵なものになりそうです!

女性起業家として躍進するryokaさんの今後の活躍に目が離せません。

 

そんなryokaさんの幅広い世代に読まれているLINE BLOGはこちら

ぜひチェックしてみてくださいね!

 

lineblog.me

 



たまには内に目を向けて。和紅茶の楽しみ方

コロナ禍になって格段に家で紅茶を飲む回数が増え、スーパーに売ってある外国産紅茶ブランドは一通り試しつくしてしまった今日この頃。友達から「和紅茶」という聞きなれないお茶を頂いたので早速試してみました!

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hitofukiさんの和紅茶

 

 

和紅茶とは?

国産の茶葉で作られる紅茶のことを和紅茶、もしくは国産紅茶や地紅茶と呼ぶようです。日本で作られる茶葉のほとんどは緑茶になるので、和紅茶になる茶葉はごくわずか。その七割が静岡県産で、今回頂いたものは静岡県牧之原市産のものでした。

 

おいしい淹れ方

頂いた和紅茶に付属していた淹れ方と、私が試したものを紹介します。

hitofukiさんの和紅茶を試してみました。

厚手のシックな紙袋に、メッセージと共に木製クリップで留められて送られてきて、「お茶の時間」は既に始まっている...…!と感動。

reikmo.stores.jp

〇和紅茶に同封されていた推奨されている淹れ方〇

3~4g(ティーバッグ)に対して120mlの沸騰させた熱湯を注ぎ、3分蒸らす。

飲み方はストレートがおすすめ。何煎でもお好きなだけ。

 

〇私が試した淹れ方(二通り)〇

A. 3~4g(ティーバッグ)と250mlの沸騰させた熱湯をティーポットに注ぎ、3分蒸らす。

B. 3~4g(ティーバッグ)に対して200mlの沸騰させた熱湯を注ぐ。三煎目まで同じように。
 

飲んでみた感想

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とても綺麗な琥珀色のお茶

まずパッケージを開けてみると、ふんわり緑茶の香りがしてとても驚きました。和紅茶ってもしかして緑茶のことを言うのかな…?と思ったほど。そして三分蒸らして飲んでみると、渋みがなくまろやかで飲みやすく、どちらかというと烏龍茶を思わせる味でした。緑茶、烏龍茶、紅茶の違いは発酵の程度のみで全て同じ「チャノキ」の葉から作られますが、和紅茶は香りは緑茶、味は烏龍茶に近い、人を選ばずとても飲みやすいお茶だと感じました。

和紅茶とはどのようなものか想像がついていなかったので一口飲んでからお茶請けを用意しようと思っていたのですが、和紅茶単体でもするすると美味しく飲めてしまい、いつの間にかポットは空に……。個人的には洋菓子より和菓子が、特にきんつばなんか合わせてみたら美味しいのではと思います。

そしてもう一つ驚いたことに、特に寒い日だったのにも関わらず和紅茶を飲み終わるころには全身がポカポカしてうっすら汗まで出てきたこと。和紅茶には血流促進脂肪燃焼効果があるらしく、万年冷え性の私には嬉しい驚きでした。抗菌作用免疫力アップも期待できるとのことで、これまで以上に体調管理が求められる昨今のお供にぴったりです。

Aの淹れ方では、3分蒸らしてそこでティーバッグを取り出すとまろやかな味に、もっと長く蒸らすとほんのり渋みが出てくるのでお好みの蒸らし時間を知ることができます。Bの淹れ方ではなんと、三煎まで試してみたのですが紅茶のように渋みがきつくなることはなく、最後までまろやかな味を楽しむことができました。コスパがいい……!!

私のおすすめはAのティーポットで淹れる方法です。時間経過によって和紅茶の色や味の変化を楽しむことができて、一層お茶の時間を豊かに過ごすことができます。自分の好みのテイストに調節することも。ティーポット一杯分の和紅茶がなくなるまではスマホは見ずに、ただお茶と自分に向き合う時間を……。国産の和紅茶と和菓子を合わせれば、外に向かいがちな心も自然と内に向かえるような気がします。

 

おうちに素敵な「お茶の時間」を運んでくれた今回の茶葉は、こちらから購入できます⇓

reikmo.stores.jp

 

hitofukiとして活動をなさっている森繁麗加さんは、お茶会(ZOOM参加可)やワークショップも開催しているようです。毎週金曜と土曜の夜には大分の別府にあるBASARA HOUSEでカフェもしているそう。和紅茶とイチゴフィナンシェやラムプルームフィナンシェなどとのペアリングをしていてとても美味しそう……。いつか訪れてみたいなあ。

www.instagram.com

 

 

 

気付いたら10㎏痩せてた2020年、私を健康にしたもの5選

今年の2月頃の体重からいつの間にか10㎏減っていた2020年12月現在。コロナ禍による外出自粛で自分のwell-beingの為にお金をかけることになった本年、私の健康に寄与してくれたものたちを、初めてのお題「#買って良かった2020」で紹介します。

 

 

そもそもの健康状態

まず私が以前不健康に8㎏痩せて肌荒れや抜け毛に悩み、結局10㎏のリバウンドを経験、そこから今年健康的に10㎏落としたことを念頭に置いていただきたい。
それも、夏は意識して運動していたが秋冬はその時間が取れなかったにも関わらず、購入したものたちのおかげでスルッと4㎏落ちた。

順を追って、今年の初めから冬にかけて購入したものを同時にしていた運動などと一緒に紹介していきます。

 

春~夏(運動あり、9か月かけて5㎏減)

春から夏にかけては、コロナ禍でほとんど家にいたので週に2、3回はYouTubeのMarinaさんの動画を気分に合わせてやっていました。

youtu.be

たまに週5でやったり食事もかなり気をつけていたのですが、頑張りに対して体重の動きは遅々たるもの。この頃に買ったものでよかったのは食事関連です。

 オートミール

 安い・早い・美味い これに尽きる。

劇的に体重が減る!というわけではないけれど、主食をオートミールに変えてからは便秘に悩まされることが減りました。たまにパンを食べるとお腹にとどまってしまうことが居心地悪く、あんなに好きだったのに今ではほとんどグルテンフリーの生活を送っているほど。

私はオートミール30gに水を浸るくらいに入れてレンジでチンして、お茶漬けのもとやふりかけを混ぜて食べてます!

  酒かす

 

 温活と美容にいいかな、と思って買い始めた酒かす。バラ粕、板粕、練り粕と数種類を常備しています。バラ粕・板粕はヨーグルトに混ぜたりはちみつをつけてそのまま食べても美味しい!整腸効果もありビタミンB群も豊富でお肌にいいという酒かす。おやつ代わりに食べる事で甘いものを食べたい欲が満たされます。

おすすめの食べ方は、練り粕にレーズンを混ぜて一晩おいたものをそのまま食べるというもの。お酒を使ったスイーツが好きな人は絶対好きです。

秋~冬(ストレッチのみ、3か月で5㎏減)

秋から急に忙しくなり、運動する気力が起きなかったけれど、朝晩のストレッチだけは欠かさずやっていました。あんなに息を切らしながら運動をしていた夏より痩せるとは…。ストレッチの偉大さを実感しました。

朝やっていたのはこれ⇓ 

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覚えると動画なしで5分ほどで出来ます。

 

夜、お風呂上りにやっているのは主にこれ⇓

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上記2つのやりたい所だけと、適当に首の側面を上下左右に伸ばすストレッチを計10分ほど、ラジオを聴きながらやっています。

特に首を伸ばすのは大事、これを習慣にしてから肩がめっちゃ楽だし。いつのまにか首が細くなってて、「は?締められるやん!?」と鏡の前で自分の首を絞めるやばい女が爆誕しました。

 電気ポット(白湯)

 白湯!!!!!!!!!!

白湯。白湯です。白湯飲み始めてスルッと3㎏減りました。

きっかけは夏、血祭り期間中の腹痛を緩和するためにゆず蜜をお湯で薄めて飲んでいたのですがこれがまあ痛みに効く。何杯もはちみつドリンクを飲むわけにもいかないので、お湯をそのまま飲み始めたのが始までした。

巷でよく聞く、「朝一番に白湯を飲む」というのを実践しようとしましたが朝から沸かすのが面倒で挫折。肌寒くなってきたのをきっかけに思い切って電気ポットを生活に取り入れるとQOL爆上がり…!!

今では朝一番に飲むのはもちろん、一日中白湯を飲んでいます。寝る前にポットに水を入れておくだけで次の日の分の白湯を用意できるし、容量が2.2Lなので飲む量の目安に出来て便利です。

白湯を飲み始めてから、”食べたら出る”体になり食事の量を増やしても体重にひびかなくなりました。すごい。愛してる。

 風呂の硬いふた(毎日湯舟につかる)

夏までは薄っぺらいアルミ保湿シートを使っていたのですが、湯船につかると疲れの翌日への響き具合が全然違うことに気付き、浴室環境を向上させるために購入。

お湯の熱を逃がしにくいし、なにより蓋を自分が入るスペースだけ開けて蓋の上でスマホを安心して使えるところが気に入っています。
Twitterを見るのはお風呂の時だけ!などと決めているので自然と毎日湯舟につかるようになりました。部屋でだらだらとスマホをいじっているよりもあったまれるし体にいい気がするしで最高。

「毎日湯舟につかる」は一日の疲れをとって翌日元気な状態で活動できるようになるので、日常の総運動量が増えた気がします。

  違国日記(不良のつくる弁当)

 

違国日記(1) (FEEL COMICS swing)

違国日記(1) (FEEL COMICS swing)

 

ヤマシタトモコ さんの「違国日記」…!これは私のバイブルなのですが、今回は内容ではなく作中で登場した”不良のつくる弁当”という概念をランクインさせました。

笠町くんという登場人物がタッパーに米と肉とブロッコリーを放り込んだだけの“不良のつくる弁当”を「食べたい味食べたいから弁当作るわけ、不良の弁当だけど」と言って会社に持っていっています。

それを見て、ああ弁当って完璧に作らなくてもいいんだなと思えてからは、私もタッパーに作り置きと冷凍ブロッコリーを入れて持っていっています。箸も箸入れを洗うのが面倒だから普通の箸の先端をティッシュでくるんだもの。

“不良のつくる弁当”という名前がつくことで、手抜きじゃなくてこれはそういうものなのだと思えてとっても気がラクだし、ちょっと悪いことをしているみたいで楽しいです。

外食で食べすぎることもなく、節約にもなり良いことしかない。笠町くん…好きだ…。

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私の“不良のつくる弁当”。作り置きをタッパーに詰めて芋を持ってきただけ。


番外編

番外編として最後に紹介するのはフラットな靴。

 低身長がコンプレックスで持ってる靴は全てヒール5㎝以上のものだったのですが、10月頃に思い切ってフラットな靴を買うことに。

たまたま半額セールをしていたお店で悩みまくって一足買ったのですが、これがもうすごい……めちゃくちゃ歩きやすい!最初こそ違和感があったけれど、長時間歩いても疲れにくく、どんどん足が前に進む。今ではヒールのある靴に戻れなくなってしまいました。フラットな靴を買ったおかげで結果的に毎日の歩数が増えることに。歩くの大事。

私が買ったのは色々な系統の服に合わせやすそうなこの靴⇓

 新しい靴はなじむまでが大変で、やわやわなかかとが血だらけに……。

絆創膏はすぐはがれるので使いたくなかった私が今回愛用していたのはネクスケアの靴ずれ保護テープ。

 

ネクスケア™ 靴ずれ保護テープ4.5M

ネクスケア™ 靴ずれ保護テープ4.5M

  • 発売日: 2018/03/12
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品
 

 朝から晩まで歩いていてもはがれないし、靴下や靴にひっついてしまうなんてこともありませんでした。巻きテープになっていて必要な分だけ切って使えるのも便利。このテープを貼っていたから安心して遠出にも新品の靴を履いていけました。4.5mもあるから減りを気にせず毎日ばんばん使えます。

まとめ

良くも悪くも自分と向き合う時間が増えた2020年、いろいろな運動や食事を試してみて減量と健康に寄与したのは、

  • 白湯を飲む
  • 湯舟につかる
  • 毎日ストレッチする
  • なるべく歩く

 という習慣です。痩せるためにきつい運動を続ける必要なんてなかったんだ、ということを知れただけでも万々歳の一年でした!

来年も健康に過ごすために、生活を少し便利にするものを取り入れてみてはいかがでしょう?

 

その選択は間違いではなかったと信じている。けれど…『バベットの晩餐会』を観て

11月21日から本日、12月20日までGYAO!で無料配信されている『バベットの晩餐会 HDニューマスター版』を滑り込みで観ました。1987年に公開され、同年度のアカデミー賞最優秀外国語映画賞を受賞しているデンマークの映画です。

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gyao.yahoo.co.jp

事前情報を何もなしに観たのですが、想像以上に心が揺すぶられて久しぶりに枕を涙で濡らしました。とてもいい時間を過ごせたので紹介します。

 

 

 

あらすじ(ネタバレなし)

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舞台は19世紀後半、デンマークの小さな漁村。牧師である老父と美しい姉妹が清貧な暮らしを送っていた。彼女たちのもとには若者たちや、姉にはスウェーデン軍人、妹にはフランスの有名歌手が愛をたずさえてやってくる。けれど姉妹は父の願うように、父の仕事を手伝い仕える道を選び、清廉な人生を過ごしながら年老いていく。そこにパリ市の動乱で国を追われ、彼女たちに仕えることになったフランス人女性バベットも加わり、慎ましくも充実した日々を送っていた。姉妹の父の生誕100周年を祝おうと計画している矢先に、パリからバベットに一通の手紙が届く――。



あらすじ(*ネタバレあり)

パリから届いた手紙には、故郷との唯一のつながりである毎年パリの友人が買ってくれている宝くじが当選した旨が書いてあった。一万フランという大金をバベットが手にしたと聞いた姉妹は、「とうとうだわ。神は与え、取り上げられた」とバベットがパリへ戻ることを予感する。そんな折に、バベットからかしこまって「牧師様の生誕100周年を祝う晩餐会を自分に作らせてほしい」「フランス料理を」という申し出をされる。たった一度の頼み事だから、費用も自分が出すので任せてほしいというバベットにおされ承諾する姉妹だが、その準備の様子は姉妹にとってショッキングなものだった。生きたウミガメやウズラの調理される様子に恐れをなした姉マーティーネは村人たちに告解し、晩餐会では食事を味わうことなくその話も一切しないことに決める。晩餐会には過去に姉マーティーネに求愛したことがあり、またパリに滞在していたこともあるローレンスも参加することになる。

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最初こそ警戒して食事に挑んでいた信者たちだったが、素直にその素晴らしさを賞賛するローレンスと食事の美味しさに次第に心がほころんでいき、集まれば口論ばかりしていたものたちも笑い合って満たされた時間を過ごす。晩餐会が終わった後、バベットから以前はパリの一流レストラン「カフェ・アングレ」の料理長であったこと、そしてパリに戻る気はないことを知らされる……。

 

以下感想⇓*かなりネタバレ

 

姉妹とバベットの間で睦まれる関係

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左から姉マーティーネ、バベット、妹フィリパ

時間とわずかな収入のほとんどを善行に費やして暮らしていた姉妹のもとに、嵐の夜に突然やってきたバベット。無言で差し出してきた手紙は妹フィリパにかつて求愛していたアシール・パパンからのもので、フランスで吹き荒れる革命で夫と息子を殺され、やむなく母国を出た彼女を置いてやって欲しいとのこと。貧しくてとても雇えるお金はないと言うが、「あの方のお友だちに仕えたいのです。お金はいりません」という彼女を迎え入れる。

言葉を教え、料理を教え、バベットに家事を任すようになるとその手腕のおかげで思いもよらぬことに生活に余裕が出てきた。家事に当てていた時間も善行の為に使うことができるようになり、姉妹にとってバベットはなくてはならない存在になっていく。それは信者たちもバベットを使わされたことを主に感謝して祈るほど。

14年の歳月が流れバベットが去ることを予感するとき、姉妹は「主は与えられ――取り上げられた」と彼女を祝福しながらも悲しみを隠せない。

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晩餐会が終わり、バベットからパリには戻らないと聞くと喜びに思わず笑顔になる姉妹だったが、「パリには戻れない」「すべて失いました」と続く言葉やこの晩餐会で一万フランを使い切ったことを知る。「私たちのためにすべて使ってしまうなんて」「一生貧しいままになるわ」という姉妹に、「理由は他にもある」「貧しい芸術家はいない」と答えるバベット。

一人の芸術家として、料理人として最高の仕事をもう一度やりたかったバベットはとても満ち足りた、しかし何かを失ったような寂しげな表情をして語ります。そんな彼女に妹フィリパは突き動かされるように近づき、

「でもこれが最後ではないわ、絶対に最後ではないわ。天国であなたは至高の芸術家になる。それが神の定め、天使もうっとりするわ」

と言って彼女を抱きしめます。

その言葉は、14年前バベットとともに届いたアシール・パパンからの手紙に書かれていたものでした。 

姉妹が若い時分にフランスからやってきた有名歌手パパンは、教会で賛美歌を歌う妹フィリパの歌声に惹かれ、レッスンをさせてくれと頼みます。その歌声を天空の輝く星だと評され、皇帝もお針子もフィリパの歌声を聞きに訪れ富も貧しさも忘れるだろうとまで絶賛されパパンの愛情の高まりも感じていたフィリパでしたが、レッスンをやめることを選びました。

正直序盤でこのシーンを見た時には、パパンの迫り方や愛情の表現の仕方がぐいぐいきすぎている感じがして(姉妹も異性に対して特別な感情を見せないようにしていたからなおさら)気持ちわるかったんだろうな、くらいにしか思わなかったのですがラストシーンを見て全てがつながりました。

選択するということ

姉マーティーネはローレンスとの未来よりも父へ仕えることを、ローレンスは想いを寄せる人と清貧な暮らしをするよりも野望を。
妹フィリパはパパンとの未来や歌手としての舞台よりも姉とともに父へ仕えることを、パパンは隠居や自分だけの歌姫よりも地位も名声もある現状を。
バベットは母国で夫や息子と処刑されるよりも生きることを、そして手に入ったお金で生きなおすことよりも最高の仕事をすることを選びました。

“選択”という言葉はこの作品の要所要所で使われています。王妃の侍女と結婚し、将軍という地位も手に入れたがすべてに空しさを感じているローレンスがこの晩餐会に向かう前に、「夢はすべて叶えた。野望も満足させた。その結果は?今夜結論を出そう、私の選択は正しかったと思わせてくれ」と若いころの自分と自問自答します。

パパンはバベットが持ってきた手紙の中で「私の方はごま塩頭の孤独な老人。かつてのファンにも忘れられた。あなたはより良い人生を選んだわけです」と、妹フィリパは楽しい家族に囲まれているでしょうと想像した上で語っています。

選択には後悔がつきものです。どちらを選んだって後悔しないことはないでしょう。ですが、姉妹とバベットは自身の“選択”について触れる言葉は交わしません。これが正しい道なのだと信じて、日々を重ねて生きているからでしょうか。

 

後悔はない、あったかもしれない未来だけがある

誰かと恋をして結婚し、子供に囲まれた未来があったかもしれない。オペラ座に立ちスポットライトを浴び、大勢の人を歌声で癒す未来があったかもしれない。それはたとえ満たされた生活の中でも、ふとした時に忍び寄り姿を現したでしょう。決して後悔しているわけではないけれど、そこには可能性だけがあった。

ラストシーンで妹フィリパが、14年前に届いた手紙の言葉をそっくりそのまま使うことから、彼女が自分の芸術家としての可能性になんらかの思いを抱いていたことがわかります。

そしてバベットが高名な料理人であったことがわかり、それを「彼女は料理の名手です」とだけ言い寄越したパパド、給金を払えないと言っても「あの方のお友だちに仕えたいのです」と言って引き下がったバベットの心持がここで判明します。ついぞ表舞台に立つことはなかった芸術家である妹フィリパのもとに、忘れられた芸術家であるパパドが、再び表舞台に戻ることはないバベットを送ったのです。

故郷も家族も、すべてを失ったバベットは、せめてこの芸術家としての喪失と希求を理解してくれる人の側にいたかったのではないでしょうか。

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晩餐会で次々と素晴らしい料理が運ばれてきても、料理については触れずずっと牧師様や聖書の話をしている信者たちを見て驚きを隠せないローレンス。自身の選択の正しさを確かめに来たことなど、美酒佳肴で満たされていくにつれ愚かな考えであったと気付きます。

「心弱く目先しか見えぬ我らはこの世で選択をせねばならぬと思い込み、それに伴う危険におののく。我々は怖いのだ。けれどもそんな選択などどうでもよい。やがて目の開く時が来て我々は理解する、神の栄光は偉大であると」

「そして見よ、我々が選んだことはすべて叶えられる。拒んだものも与えられる。捨てたものも取り戻せる。」

 付きまとう過去の陰から逃げられることはありません。けれども、未来に希望を抱き、前を向いて心穏やかに過ごすことはできる。地上での想いと、天国での再会を約束して残りの人生を過ごす彼らと、続いていく彼女たち三人の生活に祝福を感じます。

 

まとめ

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人生における選択と、それにつきまとうあれこれについて文章を連ねましたが、この映画はグルメ映画としても有名です。なんといっても一万フランかけた豪華なフランス料理の数々。ウミガメのスープやウズラのパイ、他にもキャビアをたっぷり使った料理や贅沢に切ったチーズ、フルーツ、そしてワイン!観ている途中どうしてもワインが飲みたくなり、一時停止してグラスを取りに行ったほど。

これからの年末年始にオードブルを囲みながら、家族で観る映画としてはこれ以上ないものです。美味しい料理が出来ていく過程を楽しみながら、人生の幸せについても思いを馳せられます。みんなで食卓を囲み、身も心も満たされることの幸福がより一層感じられることでしょう。

他に観られるサイトは?

AmazonPrimeVideoでは配信されているようです。レンタルショップにも置いていると思うので、是非今年最後の感動に、『バベットの晩餐会』を。

www.amazon.co.jp

 

mermaidfilms.co.jp